開始当初から「どこかで見た事があるな」という感覚がしていた作品だけど、結局最後まで拭えることはなかった。5人の研修医に対して毎回複数のエピソードが並行して発生するという定番のスタイルのせいなのかな。
全体的なストーリーとしてはよく出来ていて悪くはない。今までの研修生が出てくる医療ドラマと被って見えるものの、クールな技術至上主義かと思っていた林遣都はトラウマ抱えてメンタル激弱だったり、しっかり者で男なんて近づけさせないって感じだった石橋杏奈が途中から恋する乙女モードになったり、増田貴久が演じる病院の跡取りのお坊ちゃんは技術もそこそこあるし、いざとなった時に頼りになる心優しき青年というほぼ非の打ちどころなしだったりとキャラで過去の作品との差別化をはかっていた気がした。大政絢は1話だけメインの回があったけど、キャラ的に扱いが難しかったのか大政絢に何か問題があったのか見せ場が他の研修医と比べると少なかった気がするのが残念。
メインの仲里依紗はそれなりに見せ場もたくさんあったし演技も嫌いじゃなかったんだけど、何かあまり印象に残らなかった。私が最初にイメージした「仲里依紗が研修医をしたら」というものから外れることがなかったせいなのかもしれない。寺島進とのシーンはなんかホッとして好きでした。
あと大きな違いとしては研修医が出来過ぎというのもあるね。もちろん技術的には指導医の方が遥かに上なんだけど、指導医が研修医たちに教えられるというようなシーンが非常に多かったというのも特徴的。
残念なのは古田新太と荒川良々なんて個性的なキャラをキャスティングしておきながら生かし切れていなかったこと。全10話と話数も少ないし、他にも須藤理沙や皆川猿時など個性的なキャストがいたのでキャラ渋滞みたいになっていた所もあるけどもう少し出番が欲しかったな。
メインの5人以外で感心したのは看護婦役の光浦靖子。あまり感情の起伏がない冷静な看護婦って役だが光浦本人がもともとそういう人というイメージなので、個性的なキャラのわりに不自然さもあまり感じないし印象に残るいい演技だったと思う。芸人だけでなく脇役で味を出す個性派女優という線でも活躍して欲しい。
何となく見続けてきた作品だけど途中で脱落することもなかったし、見ていて途中で寝てしまう事もなかったので私にとってはなかなかいい作品だったと思う。
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